私は自分が世界一の監督だとは思わない。しかし、私以上の監督がいるとも思わない。
「モウリーニョの流儀/勝利をもたらす知将の哲学と戦略」は、現在マンUの監督をしているジョゼ・モウリーニョが2008年にイタリアに渡り、セリエAのインテルミラノの監督になった最初のシーズンを追ったドキュメント本です。
サッカーでのプロの経験がないまま世界有数の監督になったジョゼ・モウリーニョから、自分の仕事の上でも参考にできることが学べないものかと思ってこの本を手に取りました。約10年前のインテルには、若き日のイブラヒモビッチやバロッテリもいて時代の経過を感じます。
「モウリーニョの流儀/勝利をもたらす知将の哲学と戦略」では、セリエAのシーズンとチャンピオンズリーグでのインテルを、モウリーニョがマスコミを相手に話したインタビューと一緒に振り返っています。マスコミ嫌いのモウリーニョは何度となくインタビューを通じて揉めるわけですが、その中からも興味深い哲学がにじみ出てきます。
僕が興味を持った部分を紹介してみます。
私は自分が世界一の監督だとは思わない。しかし、私以上の監督がいるとも思わない。
スペシャル・ワンと呼ばれ、「傲慢不遜」(人を見下すような態度をとること)のモウリーニョですが、インタビューの中ではこの言葉の真意も説明しています。
自分の仕事に取り組むときには、誰に対しても何に対しても恐れを抱くことは許されない。リスクを犯すことを怖がってはならない。それが競争の世界で生きていくプロフェッショナルが持つべき人生哲学だ。
もし、あなたがモウリーニョと一緒に仕事をするチャンスがあったとしても、「私よりも優秀でふさわしい人がいます」という態度では、あなたはそのチャンスを逃してしまうことになるでしょう。
私たちの人生でも何か新しいことに挑戦するときや、大きな仕事を任されたときには、モウリーニョのように強い気持ちを持って臨まないといけないでしょうね。